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世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし

「古今和歌集(在原業平)」


世の中に桜というものがなかったなら、春に桜はいつ咲くだろうかとか、
雨風で散ってしまわないだろうかなどと心乱されることはないだろうに 。
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世間一般での解釈は、上記のようになっているが、古代…花といえば
桜であり、また女性を指したものだった。つまりこの、在原業平の歌は
自らの恋心の切なさを詠ったものだと考える。

春は、恋の季節でもある。その中にあって美しく咲き誇る桜の花に出会
い、心奪われ、そして散りゆく桜に涙するのは、男女の切ない別れを詠
っているのだろう。

ここまで心が切なくなるならば、初めから桜など、この世に無くても良い
のに!という切望。それだけ心かき乱す桜であり女性というものは、別れ
が待っているのならば、初めから出会わない方が幸せなのだろう…。
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by stavgozint | 2009-05-29 08:59 | 遠野の桜
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