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「青頭巾」序章2

序文は、快庵禅師のプロフィールから始まっている。快庵禅師は
禅師というから、曹洞宗なのだろう。他に臨済宗もあるが…。

「雲水にまかせる。」というのは、諸国を修行する托鉢僧の意に
加え、行脚・遍歴そのものの意に用いるのだと。

とにかく奥羽行く途中、下野の国に立ち寄って、ひとつの事件に
でくわす快庵禅師だった。

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富田といふ里にて日入りはてぬれば、大きなる家の賑は
はしげなるに立ち寄りて一宿をもとめ給ふに…。

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日本において、仏教は守護されていた。なので快庵禅師のような
修行僧を向かいいれる家はあったようで、文中に登場する大きな
屋敷は裕福なので、その役割を担っていたようである。

ところでこの後、快庵禅師はこの家の主人を「檀越」と呼んでい
るが、この「檀越」は「檀家」と同じ。

「ダン」をサンスクリッド語に訳すと「Dana」と読み「布施」
という意味になる。この「Dana」に漢字をあてると「陀那」と
書くのだと。それがいつしか漢字の「檀」があてられ、「檀」は
「布施」という意味であり、布施をする者の名義となって「旦那・
檀那」の名が起こったのだという。

つまり…僧が「旦那」や「檀家」「檀越」と呼ぶのは、この時既に
「お布施」をくれと言っているようなもの?(^^;

実際、快庵禅師はこの屋敷に無料でお世話になる事になるので
「お布施」を頂いたという事になるのだろう(^^;
by stavgozint | 2008-04-23 14:01 | 「青頭巾」
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