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「白峰」序文その1

「この里ちかき白峰といふ所にこそ、新院の陵ありと聞きて、
拝みたてまつらばやと、十月はじめつかた、かの山に登る。」



しかし…↑10月に白峰に登り、夜を明かすって…寒かっただろうなぁ
と、思うなぁ…。実際、自分も10月に山に登って一夜を過ごしたが…
寒かった(^^;…あっ、これは旧暦か?




史実として1168年保元の乱で讃岐に配流され、4年前に無念を叫び
ながら死に、朝廷にとって菅原道真と並ぶ大怨霊となった崇徳上皇は、
西行がフラレた妃の子という因縁もあってか、鎮魂と空海の聖地探訪の
為に四国を巡礼をしている。

崇徳上皇へ対する同情は中世から江戸の世まで庶民の中に巣食って
いたようで、秋成の「白峰」は、庶民気質に則した物語であったのだろう。
by stavgozint | 2008-02-07 20:01 | 「白峰」
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